ダメ人間、電波を受信


話題の本「電波男」を読みました。「電車男」、「痴漢男」のような2ちゃんログではなくて、書き下ろしエッセイ?です。感想をひとことで言うと痛快。2次元こそイデア、という新しいパラダイムの提示は素晴らしく、恋愛資本主義の完全否定には溜飲がさがりました。ちょっとむつかしい言葉をつかってみました。


そうだ、無理に恋愛する必要なんかないんだ。理想の愛は2次元にある。というわけで、おれの足は何かに導かれるように、聖地アキバへ。けっこう前からそうだったんだろうけど、秋葉原は電気街から萌えの街に変わりつつありますね。萌えっていうよりエロかな。1Fから5Fまで全部エロのビルとか、そういうのがいくつもありました。中に入ると、狭い通路にエロゲー、エロDVD、フィギュア、コスチュームがいっぱい。おおお、なんというワンダーランドっぷり。客も、店員もみんな仲間。僕らは心の優しいオタク族さ。妙な幸福感につつまれながら、おれがメイド服を物色していると、あれ?カプールが…、あちらにも、こちらにも。まあ、アレだな。コスチュームはしょうがないな。いっしゅん心が殺伐としかけましたが、気を取り直して、別のビルに移動しました。ここはエロDVD専門のビルのようです。これだけあると必ず自分の趣味にあった作品が見つかるのね。がまんできなくなって、4作品、1万円で購入してしまいました。実写だし…。最初は純愛系ゲームが目的だったのに。理想の愛はどこへ行ったんだ。愛より性欲。これがダメ人間クオリティー


うーん、2次元に余裕で萌えれるんですけど、やっぱり3次元もすてがたいです。2次元はたしかに理想の世界なんだけど、元は3次元をモデルにしているわけだから…。「電波男」は妄想力をもってすれば、2次元だけで充足でき、3次元の女を必要としない、と主張しています。だけど、おれの妄想力はそこまで強くなく、2次元だけには生きれない。2次元で得た理想を3次元にフィードバックさせて、現実世界を変革することこそが、真の幸せにつながるんじゃないでしょうか。意識を変革するだけで現実世界は変わります。「電波男」を読む前と後ではオタクに対する見方がぜんぜん変わりますから。オタクだって、すてたもんじゃないのだから、現実の女の人も見方を変えれば素晴らしく見えるんじゃないかな、と思いました。


それにしても、アニメやゲームを買うにも、3次元で働かないとならないのですね。はぁ…。