永遠の命が欲しいかと問われれば、おれは欲しいと答える。
誰だって無に帰したくはない。
誰だって死にたくない。
死にたくないという気持ちは肯定される。
しかし永遠の命を得ることは否定される。


永遠の命なんかいらない。
自分以外の誰かが永遠の命を手に入れるのはおもしろくないから、
そんなことを言うのだ。
こっそり自分だけが永遠の命を手に入れられるとしたら、
はい、よろこんでー と手を出すにちがいない。


しかしちょっとまて、
もしも天国という場所が、
この世よりも、ずっとすばらしい世界だったなら、
永遠に天国に行くことができないのでは損をするではないか。


永遠の命を手に入れるのも賭けだと思う。