学園戦記ムリョウ

たしかNHKで放送していたTVシリーズDMM.com経由バンダイチャンネルで全26話を見た。


http://www.b-ch.com/cgi-bin/contents/ttl/det.cgi?ttl_c=439


西暦2070年、中学生の日常と、その裏で進行する宇宙人との戦いを描いている。比重でいうと、戦闘ものではなく、学園ものだ。


タイトルにもなっているから転校生のムリョウが表向き主人公なのかもしれないが、ムリョウは少々人間離れしすぎており、感情移入ができない。真の主人公は学級委員の村田くんだ。物語は村田くんの目を通して語られる。脇役の生徒たちそれぞれにも個性があり、ちゃんと役割があたえられていることで、舞台の基礎がしっかりと固まっているように感じられた。


全体的に派手ではない。ツインテールツンデレなどツボを押さえてつつ、安易にハーレム化したりしないところに抑制の利いた品の良さを感じた。


終盤になるほど、なんとも得体の知れない腹立たしさを感じた。なぜかというと、この話に出てくる人はみんな優等生なのだ。悪い人が出てこない。ひょうひょうとしていて、すっとぼけた善人を見ていて、おれの邪悪さや、卑屈さは行き場を失い、変なストレスを感じてしまった。


ムリョウに敵対心を燃やし続けた京一が良かった。彼のような人物は好きだ。


全体を通して、かなり良く出来た、面白い作品だった。


しかし、もはや学園ものを見て、中高生時代を思い返すことなどはあまりない。