ラザーニア

ラザーニア

ラザニアが好きだ。ミートソースとホワイトソースのダイナミックな口内融合、これはグラタンでは味わえぬ醍醐味。そしてパスタ、もう麺とかマカロニっていうレベルじゃない、層、膜、皮っていう、ある種のフェティッシュすら充足するっていう。


今から20年くらい前に、「宇宙船サジタリウス」という原作がイタリアのアニメがあった。その主要キャラとしてカエル人間がでていて、そいつの好物がラザーニアだった。そのカエルが毎週のように、ラザーニアが如何にうまいかだとか、なぜうまいかだののうんちくを垂れるものだから、おれはすっかりラザーニアの虜になってしまった。ラザーニアとは実際どんな食べ物なんだろうか。アニメを見て想像をふくらました。


それから数年後、実際にラザニアを食するときが来た。冷凍食品だったか、ファミレスだったかは忘れたが、そのときはサジタリウスのカエルのことなど頭にはなかった。ただなんとなく、このラザニアって言うのはなんだろう? 見た目はグラタンと同じだけど、どう違うのか食べてみようと思った。ドリアというのがどういう食べ物かをやっと把握したくらいの食リテラシーである。


ラザニアにフォークを入れる。ん、なんか中間に餃子の皮みたいのが…。ちゃんと切らないと、ぐちゃぐちゃになっちゃうな。


口に入れる。熱い・けど・うまい!


そこで、セル画がフラッシュバックした。


こ、これはラザーニアじゃないか? いや、ラザーニアに違いない!

どら焼き

ドラえもんは世界中で放送されているという。イタリアの小学生などが、ドラえもんがどら焼きをうまそうに食べるのを見て、あのUFOみたいな形の食べ物はなんだろう? たべてみたいなあなどと思っているんじゃないだろうか。そういう子供たちが将来、日本に来ることもあるだろう。


そのときコンビニかどこかで、菓子パンを物色しているとき、どら焼きのところで目がとまる。


コ、コレハ ドラえもん ノ アレダ! と感動するに違いない。


そんなことを想像しながら冷凍のラザニアを食べる。おれが外国に行くときは日本からの土産として、どら焼きを持って行きたいと思った。あと、ちゃんとしたイタリア料理店でラザニアを食べてみたい。